【形成外科医オススメ】ゼオスキンヘルスの効果や使い方を紹介します

美容皮膚科
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はじめまして。
形成外科医/美容皮膚科医のDr.○○○です。
日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会 会員
日本創傷外科学会 会員
日本褥瘡学会 会員
日本フットケア・足病医学会 会員
日本美容皮膚科学会 会員

(注)プロフィール画像:『日本形成外科学会・日本創傷外科学会マスコットキャラクター「なおるん」』 なおるんは「キズを治す妖精」です。
今話題の谷口亮氏のデザインです。

Aくん
Aくん

ゼオスキンって効果あるの?

Bさん
Bさん

ゼオスキンの使い方は?

Aくん
Aくん

オススメの組み合わせは?

Bさん
Bさん

乾燥や痒みに困るんだけどどうしたらいい?

こういった疑問にお答えしますので、これからゼオスキンヘルスを始めたい方やすでに使用されている方にもオススメの記事です。

普段形成外科医/美容皮膚科医としてゼオスキンヘルスの診察を行っているDr.いたるんが記事を作成しました。

ゼオスキンによってもたらされる効果を説明します

どのような方法なのか?

ゼオスキンヘルスの働きは、以下に挙げられます。

①肌のターンオーバーを正常化しバリア機能を改善

②シミの原因となるメラニンの生成を抑える

③過剰な皮脂分泌を抑え水分と油分のバランスを整える

④コラーゲンを生成する線維芽細胞を活性化

上記は、主要成分であるビタミンAの働きによってもたらされます。

セラピューティック(治療プログラム)では①反応期、②耐久期、を経て12~18週の治療で美しく健康な肌へと再生されます。

セラピューティックで主要な働きをする製品として

バランサートナー(グリコール酸)
古くなった角質を除去し、新しい肌細胞の生成を促します。

ミラミン、ミラミックス(ハイドロキノン)
シミを薄くし、さらに次にできるシミを予防します。

トレチノイン(ビタミンA誘導体)
ターンオーバーを促進し、古くなった角質の排出を促します。
表皮細胞の再生やコラーゲン・エラスチンの生成を促進します。
皮脂分泌を抑制します。

があります。

セラピューティックが終了した後は、メンテンス(維持期)へ移行します。

メンテンス(維持期)に関しては、こちらの記事で紹介しています。

どのくらい効果があるのか?

・あらゆる表皮に蓄積したメラニンをもつ色素性疾患(シミ、くすみ、あざ)が主な適応となります。

・小じわ、たるみ、肌のハリなどに対して、表皮・真皮の肥厚を促し、皮膚のハリの回復が期待されます(skin rejuvenation;皮膚の若返り)。

・角質剥離作用や皮脂分泌の抑制作用により尋常性痤瘡(ニキビ)の治療効果を期待できます。

・レーザーやピーリングなどの処置前にトレチノイン(ビタミンA誘導体)を使用することで、正常な皮膚のターンオーバーが促進されるほか、創傷治癒促進効果が期待でき、好結果が期待できます。

メリット・デメリット

デメリット

  1. ダウンタイムが長い(赤みや皮剥け)
  2. コストがかかる
  3. トレチノイン使用中は授乳の禁止や避妊の必要性
  4. ハイドロキノンによるアレルギー
  5. すべてのしみに効果があるわけではない(真皮性病変には効果がない)

しかし、以下のような対処法があります。

1.と2.に関しては商品の組み合わせや使い方によって対応できます。(後述します。)

3.に関してはパルミチン酸レチノール・レチノール製品を主体に変更する
  妊娠中・授乳中でも使用出来る製品はあります。

4.に関しては事前にパッチテストを施行することでアレルギーの有無を確認します。

ハイドロキノンにアレルギーがある場合は、ブライタライブを代用します。

5.に関しては残存した真皮性病変にはレーザー治療を行えばよい。

メリット

  1. 比較的短時間で効果を実感出来る(3〜4ヶ月)
  2. 散在するしみ(色素性疾患)などを一度に治療できる
  3. 角質剥離作用、皮脂分泌の抑制作用により尋常性痤瘡(にきび)に効果が期待できる
  4. 皮膚の若返り(skin rejuvenation)、つまり、小じわ、たるみ、肌のハリの回復が期待できる

ゼオスキンのそれぞれの商品の使い方を説明します

今回の記事では セラピューティック(治療プログラム)12〜18週 で使用する商品をご紹介します。

バランサートナー
【説明】
肌のpHバランスを整え、美容クリームを効果的に角質まで浸透させる化粧水
【使用方法】
毎日、朝・夕
500円玉大を手に出し目に入らないようにし注意して、顔全体に塗布します。
ミラミン
【説明】
4%ハイドロキノン配合、シミやくすみを抑え肌の色調を整えます
【使用方法】
毎日、朝・夕
1プッシュを顔全体に塗布します
ミラミックス
【説明】
4%ハイドロキノン配合、シミやくすみを抑え肌の色調を整えます
処方薬トレチノインと併用することによりターンオーバーや肌質改善へ導きます
【使用方法】
(毎日)、夕
ミラミックス1プッシュを手に取り、医師から処方されたトレチノインと手の上で混ぜて顔全体に塗布します
→各個人のライフスタイルや状態により、使用量や使用頻度に変化をつけます

悩みや予算に応じたお勧めの組み合わせをお伝えします

洗顔や日焼け止めは市販のもので代用することを前提に以下の組み合わせをご紹介します。

市販の洗顔や日焼け止めのオススメは今後、別の記事でご紹介します。

皮剥けや赤みも嫌!
時間がかかってもいいから今よりも綺麗になりたい

そんな方にオススメ

  • バランサートナー(180ml、6,400円)
  • デイリーPD(50ml、18,600円)(またはRCクリーム)
ダウンタイムは気にしない
とにかく結果を出したい!!

そんな方にオススメ

  • バランサートナー(180ml、6,400円)
  • ミラミン(80ml、12,800円)
  • ミラミックス(80ml、12,400円)+トレチノイン
剥きたくないけど、効果は出したい

そんな方にオススメ

  • バランサートナー(180ml、6,400円)
  • 高濃度レチノール(ARナイトリペア、Wテクスチャーリペア、スキンブライセラム0.5/0.25)

※ 税抜き価格です
※ トレチノインは医療機関で処方されるので、製品やグラム数によって値段が違います

そのほかの製品紹介や使用順序

ハイドロキノン(ミラミン、ミラミックス)とトレチノインは12~18週使用したら2~3ヶ月の休薬期間が必要です。

それぞれノンハイドロキノン製品と長期使用が可能なレチノール製品をご紹介します。

おもにメンテナンス(維持期)に使用します。

ノンハイドロキノンブライタライブ(50ml、19,000円)
アンチエイジングが期待できる成分が含まれているクリームタイプの製品です。
毎日、朝・夕
1~2プッシュを顔全体に塗布
・シーセラム(50ml、14,400円)
ビタミンC10%をパウダー状で配合しており、テカリや毛穴の開きが気になる方にオススメです。
軽度な赤み、チクチク感やヒリヒリ感がビタミンCの反応として現れますが、経過とともに消失します。
毎日、朝・夕
2プッシュを顔全体に塗布
エイジングケアビタミンA レチノール製品(高濃度順に並べています)
・ARナイトリペア(60ml、19,000円)
夜、週1~2回の使用からスタート(肌は慣れてくれば毎日使用も可)
1~2プッシュを塗布
・Wテクスチャーリペア(50ml、18,600円)
夜、週1~2回の使用からスタート(肌は慣れてくれば毎日使用も可)
1~2プッシュを塗布
・スキンブライセラム0.5/0.25(50ml、12,200円/10,800円)
夜、1~2回の使用からスタート(肌は慣れてくれば毎日使用も可)
1~2プッシュと塗布

その他、パルミチン酸レチノール(光老化ケア)として

デイリーPD(50ml、19,800円)・・・長期的なアンチエイジングを目指す方にオススメです。

毎日 朝・夕
1~2プッシュを顔全体に塗布

RCクリーム(50ml、14,000円)・・・セラミドがバリア機能と潤いを高め、乾燥・敏感肌の方にオススメです。

毎日、朝・夕
適量を塗布

最後にゼオスキンヘルス製品の使用順序を紹介します。

ご自身の基礎化粧品などと併用する場合は製品ごとに性状を比較し、水っぽいものは先に使用し、油っぽいものは後に使用するようにします。

おまけ:乾燥に困っている方へ対処方法を説明します

ゼオスキンヘルスの製品を使用するとビタミンA (トレチノインやレチノール)による作用として乾燥や痒みが出現します(特に反応期である開始から4~6週頃の時点)。

このような反応が辛くてゼオスキンヘルスを中断する人や使用を控える方も多いのではないでしょうか。

そこでこのような乾燥や痒みに対応する策をご紹介します。

① RCクリームを併用する

セラミドNG、スクワラン、シアバターが皮膚バリア機能を強化し乾燥から肌を守ります。

しかし、実際に使用してみると保湿作用は少し物足りない印象があります。

特にもともと乾燥肌や敏感肌の方は以下の方法で対処してもらうと良いかもしれません。

② トレチノインの使用量を減らしてみる

濃度にもよりますがトレチノイン0.5%の場合はミラミックス:トレチノインは1:0.5から使用を開始することが多いです。

反応が強い場合は1:0.2や1:0.3と使用するトレチノインの量を減らしてみることもお勧めします。

肌が慣れてきて反応期を過ぎれば、1:1を上限にトレチノインの量を増やしてみてはいかがでしょうか。

③ 市販の保湿剤を併用する

ゼオスキンヘルスのプログラムでは保湿剤を併用することは推奨はされていません。

欧米人は日本人に比べて皮膚がぶ厚いために乾燥や痒みのトラブルは問題になりにくいです。

しかし日本人は皮膚が欧米人と比べると皮膚が薄く、特に目の周囲や鼻の周囲、口の周囲は乾燥や痒みが生じやすいです。

乾燥や痒みのトラブルによって中断するくらいなら、トレチノインの使用を継続することが重要と考えますので、保湿剤の使用は問題ないと判断します。

以下に、メジャーな保湿剤を紹介しますので是非参考にしてください。

Vaseline(ヴァセリン) オリジナル ピュアスキンジェリー 全身の保湿ケア用スキンバーム クリーム 200g

ワセリン配合なのでベタつきや伸びが悪いですが、保湿力は高いです。

乾燥しやすい目元や鼻、口周りのポイント使用に向いていると思います。

また、マスクとの擦れで乾燥が気になる部分に薄く塗っての使用もできます。

アルコール消毒や手洗いで荒れがちなハンドへの使用もお勧めです。

そのほか、全身に使用できますのでかかとやひじ、膝などの乾燥が気になる部位へも使用できます。

ワセリンHGチューブ 60g

白色ワセリンのため純度(精製度)が高く肌への負担が少ないです。

敏感肌の方はもちろんのこと赤ちゃんのデリケートな肌にも使用できます。

60gとコンパクトなため、持ち運びにも便利です。

ベビーワセリン 60g/100g

白色ワセリンのため純度(精製度)が高く肌への負担が少ないです。

敏感肌の方はもちろんのこと赤ちゃんのデリケートな肌にも使用できます。

60gと100gがありますので、使用状況に応じて使い分けができます。

保湿剤の選び方や使い方はこちらの記事で紹介していますので是非参考にしてみてください。

まとめ:ゼオスキンヘルスで美しく健康な肌を手に入れましょう

赤みや皮剥けによるダウンタイムが長いことがデメリットですが、マスクをしている今の時期だからこそひと目を気にせず治療に専念出来るのではないでしょうか。

肌の老化は確実に進行していきます。美しく健康な肌を手に入れ、それを維持することはとても重要だと考えます。

トラブルやダメージのない潤いを保った健康な肌こそが美しいと思います。

しみやしわなど特定の疾患単位の治療ではなく、皮膚という臓器、組織の健康と恒常性の維持を保つという視点こそが、美容治療の目標ではないでしょうか。

おまけ:当ブログでは相談や質問を募集しています

このブログを立ち上げた目的は、形成外科をみなさんに身近に感じて頂きたいという想いから始まりました。今後は保険診療に関しても記事を投稿していく予定です。

当ブログやtwitterなどを通して、こんなことが知りたい、こんな悩みがある、など気軽に投稿していただけると、みなさんのご要望に応じた記事を作成していきます。


アウトプットは自分自身の勉強にもなり、形成外科医としての知識やスキルの向上に役立つと考えています。

まだまだ未熟者ですが、温かく見守っていただけると幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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